UTMF2018(トレイル100マイル)完走しました。走力や準備や感想など

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UTMFとは

UTMFとはウルトラトレイル・マウントフジの略。

距離約170kmにもおよぶ富士山の山麓、登山道、歩道、林道などを走り歩きつなぐ。これまでに例のないアウトドアイベントを通して、挑戦することの大切さと、トレイルランニングの魅力を紹介します。また、360度どこから見ても美しい富士山の文化及び自然環境の素晴らしさを再発見し、国内外に伝えていく大会です。

制限時間はなんと、46時間。

UTMFより短い距離のSTY(静岡から山梨)もあります。こちらは92km。

UTMFの出場資格

UTMFに出場するにはまず、出場資格を得ないといけません。

UTMFに出場するにはポイントが必要で3レースで12ポイント必要です。

こちらを参考。ポイントがたまっても、抽選で外れるケースも多い人気の大会なので、2年後を目標にするのであれば、1年目で、ポイントを取り終え、ひとまず、エントリーできる体制を取っておくと良いでしょう。そこだけは運に左右されます。

また、60km前後の大会を3レース(4ポイントを取れる大会)で12ポイントを集めてもいいのですが、結局本番は168km走らないといけません。

だからこそ、その3つのうち最低1つは100kmぐらいレースにエントリーし、完走しておくと良いと思います。

UTMFに向けて私のポイント例

私は、かなり無理をして、半年の間にポイントを集め

  • 5月、ひろしま恐羅漢トレイル in 安芸太田
  • 7月、The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉
  • 10月、アタカマ砂漠マラソン

で13ポイントとしました。

あまり参考にならないかもしれませんが、トレイルだけでなく、砂漠マラソン(6日間250km)もポイントの対象になっているので、海外レースに出られている方は調べておくとよいでしょう。

UTMFのコース

高低表

こちらより引用

いつもとは違うコースとなりました。

前夜祭に関しては下記をご参照ください。

UTMF2018に向けて、抱負や装備。選手の居場所を探すには

実際のレース

STYスタート前

STYのスタート前のスタート地点での写真。国内最大の大会なので、人が本当に多いです。

鏑木さんの話を聞けるとテンションが上がります。この大会にかける熱い思いを感じました。

知り合いが何人かいたので、パシャリ。

いよいよ、スタート

そして、スタート。ここから、長い旅がはじまります。写真は少なめです。

スタート直後から一気にかけ下ります。

最初、噂には聞いていたのですが、後ろからゆっくりといくと、ちょっと足場の悪いところだと、渋滞します。多少の走力があれば、比較的飛ばしてもいい区間だなと。あえて、ゆっくりと行き過ぎ、かなり後悔しました。

一番ピンチだったのは、実は最初の35km地点。

A1地点からA2地点までの距離が28kmと他のところより長かったのですが、深夜帯ということもあり、水1L持てば十分だと思っていたのですが、大間違い。

無計画で水を飲んでいたら、残り15km地点で水がなくなり、水がなくなると、食料も食べれなくなり、ふらふらの状態に。

ふらふらしていたからなのか、レース序盤なのか、わからないですが、そこで3回程転倒しました。

頭の中でリタイアがよぎったのですが、山の上でリタイアしても、結局自分自身で降りないといけないのと、A2で、応援者が待っていると思うと、何としてでも、たどり着かないといけないという勇気をもらいました。

ふらふらの状態で、応援者に会え、カップラーメン2つと、温かい飲み物をいただき、一気に復活。

その後は、楽しみながら、行くことができました。

ただ、エンデュランス系の競技は、ピンチが何度もくることは知っていたので、調子にのらずに、どこかで絶対にピンチがくるので、

いつくるかなぁ?と思いながら、走ってました。

意外と100kmも超え(まだ、70km近くあるので、あっ超えたんだ程度の喜び)、このまま何も起こらない事を祈ってました。

次のピンチはA7地点の128km以降。

2日目の夜はさすがに、眠くて、眠くて、幻覚が見えました。座りながら少し寝ても、カフェインを入れても何も効きません。

ちょっとした、枝と枝がトンネルに見えたり、人に見えたり、建物に見えたり。

さすがに休もうと思っても、ちょうど山の中だと、0度ぐらいだったと思うので、数分体を動かさないと低体温になってしまい、危険を感じ、動き続けました。

自分一人での走行は厳しいので、ペースが合いそうな人を見つけ、その人が動いている通り、あとは、山を降りる感覚だけを信じ、動いてました。

正直、あまりまわりが見えてません。あと、脳が死んでいたので、今までは1時間に1度は必ず補給していたのですが、食料もほぼ取ってませんでした。

そんな状態でしたが、日の出ぐらいの時間だったので、復活。

太陽は偉大だなと。人を元気にしてくれます。

このピンチを乗り越え、A9に着いたときには、完全復活。完走を確信し、最後は43時間程でゴール。

そして、レースの裏側では、1歳2ヶ月の子どもが水疱状の発疹出てしまい、慌てて急遽病院へ。妻も子どもも頑張っていました。

妻と子の支援があって、大会に出られているので、本当に感謝です。

過去にマラソンのボランティアをやっていたこともあり、この大会、準備する側もボランティアの方も本当に大変だったと思いますが、本当にありがとうございました。

素晴らしい大会でした。

一つ要望があるとすれば、国際大会になっているので、ゼッケンに国名を書いてほしいなと。

日本語で話せばいいのか、英語で話せばいいのかなど、よりわかりやすくなるので。

【2020年12月追記】

このUTMFの経験後、鏑木さんのチームに入ったり、ハセツネの覇者三浦さんのチームに入ったりして、走力を高めました。今から思えば、本当にラッキーで、当時の天候がすごく良かったのと、たまたま、調子が当日良かっただけな気がしています。走力も全然なかったし、山への対応も全然駄目でした。

振り返れば、振り返るほど、運が良くて完走できました。少しでも、雨が降ったりなど、条件が悪ければ無理だったと思います。

そして、応援していただいた方、当日現地まできていただいた、サポーターになっていただいたMさん、朝、応援にきていただいたMさん本当にありがとうございます。未だに鮮明に覚えています。

完走するためのQ&A

よく聞かれるQ&Aです。完走だけを目指す人向けです。

記録を狙う人は参考になりません。

Q.完走するために何が必要ですか?

A.体力と準備かなと。特に長いレースでかつ、遅い人にとってはエイドでの補給があまりよくないレースなので、ある程度、この地点でこれを食べる、など決めて準備しておくとよいと思います。あとは、準備。

私は1時間に1度100cal以上は摂取できるように、準備しました。

あとはサポーターがいると安心です。カップラーメンや寝所を支給することもできます。また、ドロップバック以外で、何かしら支給することもできます。

準備に関しては、体調が悪くなった時どう対応するのか?食料が食べられなくなった時どうするのか?雨が降った時どうするのか?眠くなったらどうするのか?50kmや100kmのレースとは違った問題が多々発生します。

強いランナーは、だいたいどのような状況に追い込まれても、対応する技を持っています。そして、こればっかりは、強いランナーの真似をするだけでなく、個人個人、身体や特徴が違うので、一つずつ、検証していくしかありません。

例えば、何キロ過ぎたら、だいたい食料が食べられなくなるのだろう?何を食べていれば、動き続けることができるのだろう?などなど。

Q.必要な走力は

私は直前のフルマラソンで何とかサブ4ぐらいのレベルでした。UTMFにチャレンジする人は、既に何レースも出場資格をとるために走っているので、完走するだけの体力はあると思います。あとは、やはり、準備なのかなと。

【2020年加筆】

サブ4でもいけます。ただ、その場合、登りの練習と長く行動し続ける練習は必要になってきます。長く行動し続けるのは、補給なども含みます。どうしても、長時間動き続けていると、食べ物など、受け付けなくなってきます。

逆に上記の練習がしっかりしていれば、完走できます。当時の自分は走力もないですし、登りも弱々でした。ただ、補給だけは、砂漠レースなどに出ていたこともあり、うまくできたのかなと思っています。

Q.また走りたいですか?

また、走りたいです。そして、次走るときは、記録を狙いたいと思います。

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